パラカスのシャチ


この地上絵はかつてドイツの考古学者が発見していたが、正確な場所が不明になってしまっていたものを同じドイツの研究チームが再発見した。大きさは60メートルにも及ぶもので、ナスカ平原に存在する地上絵の中では成立が古いものに該当するという。というわけでパラカス文化期だろうと踏んでいる。図案化されたシャチの周囲にはドクロらしき図形も複数添えられており、当時から獰猛な生物と認識されていたことがわかる。


発表時期 2020年12月

国  籍 ペルー

由  来 パラカス 

ペルー南海岸のイカ川下流域からパラカス半島にかけて、紀元前800年(1400年とも)から前100年ごろに栄えた文化。灌漑など農耕技術の発展により作高が向上、アンデス高地とも交易を行った。そのため、海岸地帯ではあまり使われていなかった染色性の高い獣毛糸を利用するようになり、パラカスの織物は色彩に富んだものとなった。こうした染織の技巧やミイラ葬、地上絵などの文化的特徴は、その後のナスカ文化に引き継がれた。